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2006年8月

マッサGoGoGo!(2006F1第14戦トルコGP)

(…ふぅ,やっとこのタイトルが使える日が来たか,ネタがカブりませんように…)

8月27日,F1サーカスはヨーロッパとアジアの交差点トルコに.イスタンブールパークサーキットで行なわれるは第14戦トルコGPの決勝.このサーキット,最近できたティルケ謹製サーキットでありながら,彼特有の「低速で回り込む」レイアウトが少なく,中高速コーナーがあり激しいアップダウンがある,なおかつヨーロッパでは特殊な反時計回りというスリリングなコースである.特にターン8はタイヤ・ドライバーに厳しい高速コーナーであり,ターン10を抜けてから立ち上がってターン12でのオーバーテイクが見られるし続くターン13,14がS字となっているため差し返しも期待できる近代サーキットの中では珠玉の出来のサーキットと言えるだろう.タイトルがアレなんでもうバレバレなんだが一応回顧ね.今回はさっぱりめで.

  • マッサ,キャリア初PP獲得
    第2セッション進出を目指すスーパーアグリの2台,佐藤(スーパーアグリ・ホンダ)と山本(スーパーアグリ・ホンダ).残念ながらその希望は果たせず….特に佐藤はトラブルで最下位に沈む.今回は第2セッションをばっさりカット,いきなり最終セッションへ.とにかく速いのがフェラーリの2台.常にライブタイムの上にいる状態.一時フィジケラ(ルノー)がトップに立つもあっさりM.シューマッハがタイム更新でトップへ.しかしそこで予選は終わらない.これまでおとなしくしていたマッサがここで一念発起.タイム更新で初ポールポジションを獲得.2番手にM.シューマッハ,3番手にアロンソ(ルノー)が並ぶ予選結果となった.
  • M.シューマッハ出遅れ,1コーナーで多重接触
    シグナルの消灯でスタート!マッサが好スタートを決めホールショット獲得.2番手M.シューマッハは不利な内側からのスタートした影響か出遅れる.1コーナーまでにアロンソが一旦前に出るも,1コーナーのイン側を死守したM.シューマッハが2番手を守る.3番手でアロンソは1コーナー通過.その後ろでフィジケラのスピンに端を発する多重接触が発生.R.シューマッハ(トヨタ),ハイドフェルド(ザウバーBMW),ライコネン(マクラーレン・メルセデス),スピード(トロロッソ・コスワース),モンテイロ(ミッドランド・トヨタ),佐藤が巻き込まれる.
  • ライコネンの憂鬱
    接触によりタイヤがバースト,緊急ピットインを行ないコースに戻ったライコネン.しかしその周タイヤバリアに接触.今年のマクラーレンとライコネンの憂鬱は晴れない.
  • リウッツィ(トロロッソ・コスワース)スピンオフ,セーフティカー介入
    マッサ-M.シューマッハのフェラーリの1-2編隊走行がアロンソとの差を広げかけていた13周め,リウッツィが1コーナーで挙動を乱しスピンオフ.レーシングライン付近で亀の子状態で動けず非常に危険な状況となりセーフティカーが介入.フェラーリのマージンはチャラに.
  • ここで上位陣ピットイン
    セーフティカーの介入により上位陣が続けざまにピットへ.マッサとM.シューマッハは同時にピットイン,M.シューマッハはマッサの作業終了を待つべく縦列駐車.その間にアロンソがピット作業終了.目の上のコブ,M.シューマッハを交わし2番手にポジションを上げる.今回のM.シューマッハに運は無かった….つか,なんでマッサのピットを1周遅らせなかったんだろうか,マッサには悪いけど.
  • コース上のいたるところでバトルが発生
    17周め,セーフティカーがピットに戻りリスタート.周回遅れが絡んでいる状態のスタートでマッサ-アロンソ-M.シューマッハの順位に変動は無し.スタート直後の混乱でシャッフルされた各車が,セーフティカーの影響で一気に差がつまりコース上のどこかでバトルが行なわれる見ているほうには痛快な展開に.オーバーテイクあり,差し返しあり,やはりイスタンブールは面白い.
  • M.シューマッハのミステイク
    上位3台がファステストラップを出しながらレースは進行.しかし途中M.シューマッハが名物コーナー,ターン8でコースオフ.どうにかコースには復帰するもアロンソとのギャップが大きくなってしまう.予選でも1コーナーで挙動を乱すなどここトルコではM.シューマッハのミスが多く感じられる.絶頂期(個人的にはベネトンで2年連続チャンピオンをとった1994~95年)にはこのようなことはほとんど無かったのだが….引退の文字が浮かんでくるのも仕方の無いことなのだろうか….
  • マッサ初優勝!
    マッサ,アロンソより2度めのピットインを後ろにずらし,どうにか局面打開を計ったM.シューマッハだったが結局ギャップが小さくなったのみで順位に変動は無し.そしてそのままチェッカーへ.マッサは67戦めで初優勝,おめでとう.2位,3位は隊列変わらずアロンソ,M.シューマッハ.以下バトン(ホンダ),デ・ラ・ロサ(マクラーレン・メルセデス),フィジケラ,R.シューマッハ,バリチェロ(ホンダ)までが入賞.完走は15台.スーパーアグリの2台は山本がスピンオフでリタイア,佐藤は接触後長時間ピットに留まり再スタート,マッサから17周遅れでチェッカーを受けたが当然ながら周回数不足.ここで投入の新サスペンションのデータ収集にはなったハズ,次に期待.

アロンソが8ポイント加算で108ポイント,対するM.シューマッハは6ポイント加算で96ポイント,その差は12ポイントに開いた.これによりここで一旦M.シューマッハの自力チャンピオンの可能性が再び消えたことになる.一応書いておくとマジックポイントは「29」.フェラーリのマシンが優勢だがこの差は…微妙だ.コンストラクターズはルノーが11ポイント加算で160ポイント,フェラーリが16ポイント加算で158ポイント.差は無いに等しい.

次戦はヨーロッパラウンド最終戦,イタリアの誇るクラシカルな超高速サーキット,モンツァでのイタリアGP.決勝日は9月10日.スタンドが真っ赤に染まるこのサーキットでコンストラクターズの逆転はあるのか?M.シューマッハはアロンソにどこまで追いつけるのか?お楽しみに.

追記:
う~ん,フジテレビの地上波でフェラーリのことを「赤」というのは分かるんだけど,ルノーを「青」っていうのは違和感があるなぁ.ルノーのコーポレートカラーは黄色だし(ルノーのディーラーの看板の色ね),フランスのナショナルカラーは確かに青だけどマイルドセブンのスカイブルーじゃなくってもっと深い青だからなぁ.ま,どうでもいいんですけどもねぇ.

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初モノ尽くしのグランプリ(2006F1第13戦ハンガリーGP)

8月6日,東欧で唯一開催されるハンガリーグランプリを回顧.今年で21回めとなるグランプリは「抜けない低速サーキット」として悪評高いブダペスト郊外の丘陵地に作られたハンガロリンクで開催されたが,この地では初めての,そして今年初めてのウェットレースとなった.ちなみにこのサーキット,抜きどころが無いのは良く言われているが,ドライバーやマシンの特性によっては一般的なオーバーテイクとは異なる方法での追い越しも見られる不思議なサーキット.これまでも後方からの逆転劇が何度か見られたのも事実なのだ.結果は皆さんご存知のとおりだと思うが,一応自分の中での決まりごとのようなものなのでまとめてみたい.

  • ライコネン,2戦連続PP獲得
    まずフリー走行.ここで2つの重要な出来事が発生する.ひとつめはポイントリーダー,アロンソ(ルノー)の危険走行.ドーンボス(レッドブル・フェラーリ3rd)にふさがれる形となったアロンソはホームストレートでの追い越しの際に手を挙げて怒りを見せる,だけならばよかったのだがその後がいけない.マシンを幅寄せし,1コーナー途中で急減速する危険行為を犯してしまう.結果,予選タイムに2秒加算のペナルティ.続いてランキング2位のM.シューマッハ(フェラーリ),こちらは赤旗中断中にアロンソ,クビカ(ザウバーBMW),クルサード(レッドブル・フェラーリ)を追い越してしまい,こちらも予選タイムに2秒加算のペナルティとなり非常に締まりが無く,ダーティな予選を迎えることになった.
    予選第1セッション,第2セッション進出を目指すスーパーアグリの2台だが山本(スーパーアグリ・ホンダ)が22番手,佐藤(スーパーアグリ・ホンダ)がアルバース(ミッドランド・トヨタ)の上を行くに留まり20番手となる(最終的にはスピード(トロロッソ・コスワース)のペナルティに伴い19番手となった).マシンがSA06に進化し他チームのマシンを喰えるのは大きな進歩だがもう1ランク上を目指して欲しい.
    第2セッション,ここでチャンピオンシップを争う2人がペナルティの影響をモロに受けノックアウト.アロンソが16番手,M.シューマッハが12番手.ヴィルヌーブの代役でここがデビュー戦となるクビカが見事に最終セッションに進出する.向えた最終セッション,コンストラクターズタイトル獲得を目論む2チームのセカンドドライバーの明暗がくっきり分かれた.フィジケラ(ルノー)は8番手,一方のマッサ(フェラーリ)はフロントロウを獲得,2番手となる.ホンダの2台はバリチェロが3番手,バトンが4番手と好調ぶりをアピール(ただしバトンはエンジン交換のため14番グリッドからのスタート).ポールポジションは多分ここも燃料搭載量を少なめにしているライコネンが2戦連続で獲得することとなった.
  • 雨中のスタート,大混乱
    ウェットレースとなった決勝.非常に混乱が予想された.スタート時は路面に水が浮いている箇所がある状態.フォーメーションラップでデ・ラ・ロサ(マクラーレン・メルセデス)がスピン(コースには復帰)するあたり波乱を予感させる.シグナルが消えてスタート.ライコネンはスムーズに飛び出しホールショットを獲得.マッサはあっさりとバリチェロ,デ・ラ・ロサに交わされ水煙を被るハメに.中段ではM.シューマッハとアロンソが絶好のスタートを決め1周めコントロールラインをそれぞれ4番手,6番手で通過.ヴィルヌーブのいないこのレース,チャンピオン経験者はこの2人だけ,恐るべし!残念なのは山本,スタート直後の1コーナーでエンジンがストール.2戦連続でレースができなかった.
  • ミシュラン勢優勢
    ウェットレースになるとブリヂストンと言っていたのは今は昔.序盤はミシュラン勢の攻勢が続く.アロンソもあっさりとM.シューマッハをパス.一気に2番手まで上昇する.多分もっと酷い状態,所謂エクストリームウェットを使用しなくてはならない状況になると状況は変わるのかもしれないが….ミシュランのウェットタイヤの進歩に少しびっくり.アロンソはライコネンのピット作業に伴い18周めにトップに立ちマージンを築き始める.
  • M.シューマッハ,フィジケラと接触
    アロンソがトップに立つ少し前,タイヤに悩まされるM.シューマッハは激しくフィジケラに突付かれる形に.そして17周め,遂に1コーナーでフィジケラがM.シューマッハをパス.ラインをクロスさせ挽回を図るM.シューマッハだがそこでフィジケラと接触.フロントウイングを破損し後続車両にガンガン抜かれ,ピットインを余儀なくされる.なおフィジケラはその後あっさりスピンオフしてリタイア.仕事しようよ,フィジコ.ピット作業後M.シューマッハは屈辱的なことにアロンソにラップされてしまう.
  • ライコネン追突!セーフティカー登場
    ピット作業終了後アロンソから離された2番手を走行していたライコネン,26周めに周回遅れのリウッツィ(トロロッソ・コスワース)に追突,宙を舞う.ウォータースクリーンが酷い状況では無く,単純に両者のボタンの掛け違いによるアクシデント,当然両者リタイア.コース上にはデブリが散乱しセーフティカーが導入される.これをきっかけに多くのマシンがピットイン.アロンソも1回めのピット作業を行なう.これによりどうにか同ラップに戻しギャップも詰まるM.シューマッハ,ラッキー.
  • 中盤戦,最速のマシンは何?
    セーフティカーは32周めにピットに下がりレース再開.路面状況が回復傾向となる.この状況下他の車より2~3秒速いタイムで周回する車が2台.その2台は2番手走行のバトンとM.シューマッハ.M.シューマッハは順位を回復し,バトンはアロンソに急接近!
  • ついにアロンソにメカニカルトラブル発生!
    バトンはアロンソを追い掛け回すが46周めのピットインで一旦休戦.アロンソも再度戦闘体勢を整えるべく51周めにピットに入る.作業は順調に行なわれたように見えたが…マシンが挙動不審.右リアタイヤのナットが飛んでしまいまっすぐに走ることができない!苦しみながら1コーナーを通過するも,2コーナーでコントロール不能に陥りコースオフ.アロンソ今期初リタイア,当然今期初ノーポイント.
  • バトン,ぐんぐんマージンを作る
    前に何も無くなったバトン,ここでプッシュし大きなマージンを作る.終盤,ドライタイヤに履き替えたマシンが好タイムを出すも,2番手以下ははるか後方,冷静にピットに入りドライタイヤに履き替える.余裕を持ってトップでコースに復帰.
  • M.シューマッハ,ギャンブル失敗
    中盤戦にゆっくりとだが確実に順位を上げてきたM.シューマッハ.2位を走行.しかし履いているタイヤはインタミディエイト,すでに溝は無く画面でもはっきり分かる消しゴム状態のタイヤ.ドライタイヤに交換しているデ・ラ・ロサに激しく攻め立てられ,抵抗するも虚しく交わされてしまう.さらにその後方からハイドフェルドが忍び寄る.今度はほとんど抵抗できずに交わされる.しかもその際にハイドフェルドと接触.サスペンションのロッドを破損し万事休す.残り3周でストップ.
  • バトン初優勝!そして第3期ホンダも初優勝!
    2番手のデ・ラ・ロサに充分すぎるマージンを持っていたバトン,磐石の態勢でファイナルラップに.そして遂に来た初優勝!バトン,おめでとう.そして何よりホンダが2000年に復帰してから長い,ホントに長~い時間が掛かったが第3期初優勝!こちらもおめでとう,つかライブタイミング見ながら涙出そうになりました,いやホント.2位にデ・ラ・ロサ,3位にハイドフェルド,なんか新鮮なポディウムだ.以下4位バリチェロでホンダダブル入賞,5位に荒れたレースは本当にしぶといクルサード,6位R.シューマッハ(トヨタ),7位にクビカがデビューレース入賞,と思ったのだが残念ながら車両重量の規定違反で失格となり,7位にマッサ,8位にクビカ失格のおかげでどうにかポイントを拾う形となったM.シューマッハ,以上が入賞.最終的にクビカを除き11台がチェッカーを受け,13台が完走扱いとなった.

久々に大荒れのグランプリとなり,日本人としては祝福すべきグランプリとなった.このように路面状況がコロコロと変わり,各車がどのようなラップを刻んでいて誰がコース上で速いのか分かりにくいレースの場合,ライブタイミングがあると非常に便利なことを痛感した.というか,地上波見ただけでこの記事は書けない.…といういことは裏を返すと結果を知った上で地上波を見た訳だ,私は(涙).この記事の中で「初」というコトバが多く出てきたので折角なのでいろいろ過去を振り返ってみよう.

まずドライバー関連,バトン.こちらは当然初優勝.ちなみに114戦めでの優勝はバリチェロの125戦め,トゥルーリの119戦めに続く3番めの遅さ.優勝まで時間が掛かったが大成したドライバーというとハッキネン(99戦め),マンセル(75戦め)あたりが挙げられるか.このまま優勝できずにフェイドアウトするのかなぁ…などと個人的に感じていたので,まぁ良かっただろう.ここから一皮剥けるのか,それともアレジのように何も変わらないのか,そこが今後のバトンに対する評価の分かれ目だろう.次,デ・ラ・ロサ,マクラーレンのスーパーサブ化していたが今回の2位が過去最高位で初表彰台.苦労人で日本にも縁のあるドライバーなのでうれしい限り.そういや地上波で解説していた森脇さん,感無量だろうなぁ,ホンダの中本さんとは同期の桜だし,デ・ラ・ロサが全日本F3000でチャンピオンになったのも森脇さんのチームだったし.

では次,ホンダ関連ネタを.まず日本製エンジンの優勝は1999年第13戦イタリアGPのジョーダン・無限(H.H.フレンツェン)以来7年ぶり.ホンダエンジンの優勝ということになると1992年第16戦オーストラリアGP(G.ベルガー:マクラーレン・ホンダ)以来14年ぶり,ちなみにこれは第2期ホンダの最後のグランプリである.オールホンダでの優勝ということになると,何と1967年第9戦イタリアGP(J.サーティース)以来となるから実に39年振りということになるのだ!このようにデータを見ると実に今回のホンダの優勝が感慨深い物であるか,お分かり頂けるだろうか.私的な意見で恐縮だが,昨夜は1991年にマツダが日本車として初めてルマン優勝(V.ヴァイドラー/J.ハーバート/B.ガショー)を果たしたとき以来の感激を覚えた.いやぁ,モータースポーツって本当にいいもんですね.

あとこのレースの尋常では無い荒れ方.このような荒れ方をしたレースというとリアルタイムで見た上での感想になってしまうが,1999年第14戦ヨーロッパGP(ニュルブルグリンク:ウェットからドライに変わったGP.PPからスタートのフレンツェン(ジョーダン・無限)が序盤レースを支配するもリタイア.その後トップに立つマシンが続々と姿を消し上位陣総崩れ,結局ハーバート(スチュワート・フォード)が優勝,2位にトゥルーリ(プロスト・プジョー),3位にバリチェロ(スチュワート・フォード)となったレース.完走10台)や1996年第6戦モナコGP(モンテカルロ:雨の中オープニングラップで大混乱.トップ走行のヒル(ウィリアムズ・ルノー),アレジ(ベネトン・ルノー)がトラブルでリタイア,O.パニス(リジェ・無限)が優勝.完走7台,チェッカーを受けたのが確か…4台だったっけ?)あたりに匹敵するかな.

まぁ昔話はこのくらいにして,チャンピオンシップの行方を.アロンソ,ノーポイント,M.シューマッハがなんとか拾った1ポイントで10ポイント差に.M.シューマッハに自力優勝の可能性は残った.とはいってもアロンソが連続リタイアしようもんなら1発で追いつくのだが.コンストラクターはフェラーリが3ポイント詰めて7ポイント差,これはもう差が無いのと同じだろう.

グランプリは一旦夏休みに入りしばらくテスト禁止.次のレースは3週間後のイスタンブールでのトルコGP.最近できたサーキットの中では特性の違うサーキットであり,勢力図が一気に変わる可能性がある.まぁ,こちらもホンダ優勝で熱くなったのを一旦クールダウンする気持ちでゆっくりと待とう.では3週間後をお楽しみに!

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無茶な観劇,三連投

久々に観劇した.土曜日には急遽仕事が入ったというのに,金・土・日の三連投だ.観たい芝居が重なると,たまにはこんな無茶なスケジュールになることもあるさ,ということで.それにしても3つの芝居のタイプから劇場からバラエティに富みすぎた三連投だった.

金曜日は仕事を早めに切り上げてナンバに行き少年王者舘の「I KILL -イキル-」(精華小劇場)を.少年王者舘については良くも悪くも世界観が出来上がってしまっている上,ストーリーを楽しむタイプの芝居ではないと思っているので,久々にあの猥雑さというか時空間を飛び回る感覚というかそんなものが楽しめればと思い観劇したので,その点は満足.幸いなことに入場番号も1番を引いていたのでイス席最前列中央というこの上ない環境下での観劇に満足.ちょっと熱かったけどね.今回の芝居で気がついたのだが,「時空間を飛び回る」というのを再認識したのが上演時間.19時半開演で21時半には終わっていたと思うので,実質的には2時間弱の芝居.でも密度が濃かったのかもっと長く感じた.今回は極端なリフレインが無かったからかなぁと推測.まぁ1回リフレインがはじまると10分以上続くこともあるしねぇ.しかし精華小劇場,初めて行ったけど風情がありすぎ.小学校の跡地にあるのだが,その校舎が戦前の建物(空襲でも無事だったらしい)で味わいがあり,少年王者舘の世界観にもフィットしてたなぁ.

土曜日は大阪市内の仕事(ちなみに扇町ミュージアムスクエア跡地のすぐ近くにあるうちの会社のアンテナショップ)を終え大阪ビジネスパークへ移動,蜷川幸雄演出の「あわれ彼女は娼婦」(シアターBRAVA!)を.映像では観る機会が多いのだが,蜷川演出は初体験.翻訳劇なので事前にちょっとだけ予習をしておいたので世界観にはすぐに馴染めた.まぁ今日が楽日なんで書いてもいいだろう,近親相姦を描いているということでかなり観るのが苦しい(註:良い意味でよ)芝居だろうとは思っていたのだが,その斜め上を行く苦しさだった.グロい描写は慣れているつもりなのに正直かなりグロかった.まぁ,それを引き立てているのは一幕のジョバン二(三上博史)とアナベラ(深津絵里)の美しくも儚いシーンなんだけども.贅沢で重厚なセットと世界観に引き込まれた.原作本読んでみた方が良さそうだ.あと,劇には関係ないが大阪名物の観客のマナーの悪さにムカついた.2階席だったのだが,前の野郎が膝に頬杖を付いてるもんだから観難い,で隣の野郎は携帯バカで….ま,二幕は前の野郎は寝てて隣の野郎は帰ってたから良かった,わけないけど.

で,今日日曜日.金無いしどうしようかなやんだが当日券買って観て正解だった.G2演出の「開放弦」(シアタードラマシティ).ツアーが残っているので若干注意して欲しいが,最後のシーン(タイトルの「開放弦」の由来になっているところね)の美しさですべてが許せる気がする芝居だった.かなり登場人物の思惑が飛び回っていたのでちょっと追いかけるのは少しだけ疲れたけども.後藤ひろひとの本をG2が演出した作品は多く観てきたし,好きな作品が多いが,如何せん弾けすぎている感が強い気がする.今回は倉持裕の作品なのでいつもと違った方向性になるとは思ったが,想像以上にしっとりした感じのする骨太なストレートプレイとなっておりこれはこれで満足.

と,今週末には実家に帰らなくてはならないのにこの散財.ま,いっか好きなことに金使った訳だし!では~.

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翼をもがれた蒼いヤツ(2006F1第12戦ドイツGP)

7月30日,ドイツの黒い森に浮かぶサーキット,ホッケンハイムリンクで開催されたF1世界選手権第12戦ドイツGPを回顧.北米ラウンドから続くフェラーリの好調だが,バカンス前の2連戦,どのようになるのか?また,今回は物議をかもしている「マスダンパー問題」にもちょろっと触れておきたいと思う.

  • ようやくライコネン,今期初のポール獲得!
    まず第1セッション,1コーナー立ち上がりでスピード(トロロッソ・コスワース)のクラッシュで赤旗中断.これでノックアウト確定,つか彼にとってはノックアウトされるのがデフォルトか…(失礼).ま,インタビューでアメリカンジョークを飛ばしてたくらいだから大事じゃなくて何より.ここドイツで新車SA06を投入したスーパーアグリとここで実戦デビューの山本左近(スーパーアグリ・ホンダ).ところが山本はフリー走行で最終コーナー立ち上がりでクラッシュしF1の手荒い洗礼を受けてしまう.当然予選は旧型のSA05,走行した車の中で最も遅いのは仕方ないか.一方のチームメイト,佐藤(スーパーアグリ・ホンダ)は新車SA06での予選アタック.これまで前を行くミッドランドに数秒差をつけられる絶望的な状態だったが,ここで自力でモンテイロ(ミッドランド・トヨタ)の前に出た.これからはテールエンド争いではあるが,ミッドランド対スーパーアグリのバトルが見れそうでそれはそれで少し楽しみ.
    そしてここが地元となる各ドライバー・チームの予選状況を….ザウバーBMWは元気なく第2セッションでノックアウト.結局昨年タッグを組んでいたウィリアムズ・コスワースの2台にお付き合いする形となった(そうだ,ロズベルグ(ウィリアムズ・コスワース)もドイツ国籍だった.フライングフィンのオヤジのイメージが強いからなぁ.どうでもいいですけどニコ,かわいいようで彼の写真に落書きでヒゲを書いてみてください.ケケになります).ファクトリーがドイツにあるトヨタ.ちなみに来年はウィリアムズにエンジンを供給.友人とネタで話していた「ウィリアムズ・レクサス」が本当に実現してしまうのか.こちらは地元R.シューマッハ(トヨタ)が7番手,トゥルーリ(トヨタ)が第2セッションでノックアウト.エンジン交換で20番手スタート.ここのところ絶好調のM.シューマッハ(フェラーリ),ここ地元ドイツでも絶好調.2番手フロントローを獲得.しかしポールをとったのはやっぱり地元のメルセデスエンジン搭載のマクラーレンのライコネン(マクラーレン・メルセデス).軽いタンクでのアタックを見事にまとめ今期初のポールポジションを獲得.ポイントリーダーのアロンソ(ルノー)は予選5番手のチームメイト,フィジケラ(ルノー)にも遅れをとる予選7番手.マスダンパー禁止が効いたのかルノーに絶好調時の速さは無かった.
  • スタート,後方で混乱発生
    シグナルのブラックアウトで各車スタート.上位陣は4番手スタートのバトン(ホンダ)をルノーの2台がパス.しかしアロンソはコース一番の抜きどころヘアピンでアウトに膨らみバトンに差し返されてしまう.そのヘアピンでは後方でR.シューマッハとクルサード(レッドブル・フェラーリ)の接触が発生.ロズベルグは単独クラッシュ.後方大混乱.しかしセーフティカーの介入は無く,黄旗振動で処理が行なわれレース続行.
  • SA06の処女航海は…
    山本は修理したSA06で出走すべくピットスタートを選択するも駆動系のトラブルでスタートに間に合わない.ようやくスタートしたかと思うとレーススピードには程遠いスピードで1周でピットイン,リタイアとなる.佐藤は1周めの混乱もうまくすり抜けモンテイロを押さえまくる.38周めまで粘り続けるもギアトラブルでストップ.2台リタイアとなった.連戦後はテスト禁止期間があるため,レースでデータをかき集めたいところだが,初戦だし仕方が無いのか.
  • ライコネンの作戦
    ホッケンハイムでは2回ストップ作戦に対して3回ストップ作戦のマージンが少ない(というかピット回数が増えると当然リスクは高くなる).そんな中,予選で明らかに軽いタンクでアタックしたライコネンの作戦は当然3回ストップ.1回めのピットはなんと10周め,早っ!しかし若干作業が遅れてしまいコースに戻るとバリチェロの後ろ8番手.作戦とは言えかなり苦しい感じがする….
  • ルノーは終わってしまうのか!
    スタートでこそルノーに先行を許したバトンだが結局フィジケラも交わし終始ルノーの前方を走行.これまでだと「バトン・レーシングスクール」状態になるところだが,ルノーはホンダにもついて行けない状況.結局最後まで速さは無くチームオーダー発動でアロンソが5位,フィジケラが6位でフィニッシュ.そんなにえらいのか,マスダンパー.
  • ライコネンvs.バトン
    2回ストップのバトンに対して荊の3回ストップのライコネン,必死に追い上げピットに入りまた追い上げる.3位で向かえた最後の3回めのピットはなんと55周め,遅っ!当然給油時間も少ないのでロスは少ないのだがバトンとの差がビミョー.コースに戻ると何とか5位のウェバーの前に入る.またまた追い上げを図るライコネンは2周後にバトンをあっさり攻略.見事3位入賞,ポディウムをゲット.
  • フェラーリ1-2フィニッシュ!
    ライブタイミングではこのままのペースだと全車周回遅れになるのでは,とまで書かれてしまったフェラーリの2台だが流石にそれは無く終盤はマシンを労わるクルージング走行.見事M.シューマッハが3連勝.マッサも2位に入りフェラーリはアメリカGPに続いての1-2フィニッシュとなった.3位が3回ストップ作戦成功のライコネン,バトン,アロンソ,フィジケラ,トゥルーリ,クリエンまでが入賞.完走は12台と厳しいグランプリとなった.

ここドイツでアロンソとM.シューマッハのポイント差は11となり,M.シューマッハに自力チャンピオンの可能性が復活した.ルノーとフェラーリの差は10.1つのグランプリでひっくり返せるところまで来た.しかしなぁ,あんなに速くかつ安定していたルノーがなぁ,こんなことになるとは.ということで「マスダンパー問題」について書いておこう.

正直「マスダンパー」がどのようなパーツなのかよく分からずググってみた.F1の記事の中,ビルの免震に関するサイトが多く引っかかる.簡単に私の脳内でまとめてみると「走行時(特にバンプ通過時やコーナリング時)のマシンの振動を軽減し,搭載したバラスト(重り)の位置を安定させることによって走行を安定させるための装置」ということで良かろうか,識者の方々.まぁ,このような装置が搭載されていても何の不思議なことでは無い.新しい技術を投入していくのもF1の魅力のひとつなんだから.ところがFIAはドイツGP直前にこの「マスダンパー」をレギュレーション違反(可動する空力付加物)として禁止した.ちなみに話をややこしくしているのがドイツGPのスチュワードで,彼は当初マスダンパーを「合法」と見なしたのだ.

さらにルノーは今シーズン開始前,マスダンパーがレギュレーションに照らし合わせて合致したものであるかをFIAにお伺いを立て,そのときには「合法」との回答を得ているのだ,主催者たるFIAから.ここまでくるとさすがに今回の急なレギュレーションの解釈変更には疑問を持ってしまう.ザウバーBMWの「バンザイ付加物(通称ペトロナスタワー)」も禁止されたが,こちらはかつてXウイングが危険(実際アレジがXウイングをピットでホースに引っかけて怪我人が出かけたこともある)でなおかつカッコ悪い(これ何気に重要!)という理由で納得もできるのであるがなぁ.特に危険が伴うものでもない新技術なのに,昨日シロだったものが今日はクロってのはどうかなぁ,と思うぞ.

1994年,セナが亡くなり,M.シューマッハが初めてチャンピオンを獲得した年のことである.当時ベネトン・フォード(今のルノーの前身)に在籍していたM.シューマッハは彼自身のミスはあったにせよ2戦出場停止という重いペナルティを受けた.このときはセナが亡くなった直後のグランプリで安全性に関するレギュレーションが一気に変わり,そのことに抗議をしたベネトンの監督であるフラビオ・ブリアトーレへの当てつけとM.シューマッハ独走状態のグランプリを盛り上げるというのがミエミエな嫌~な出来事だったのを覚えている.実際,鬼のいぬ間に悪魔…もといデーモン・ヒルが連勝を飾り,最終的にはM.シューマッハとヒルのポイント差はたった1ポイントとなったのだ.なんか今回もそのときと同じようなキナ臭さが漂っていて,非常に嫌な感じがする.

ルノーの今年の速さを支えていた要素のひとつにマスダンパーがあったのは多分事実であり,実際禁止されたとたんに今回のような結果となってしまった.ルノーほどのワークスチームであればテストをこなせばある程度速さは取り戻せるとは思うのだが,間もなくテスト禁止期間がやって来る.こんな形でポイント差が詰まることになろうとは….

ぐだぐだと書いてきたがF1の夏休み前の最後のグランプリは連戦となるハンガリーGP.フェラーリへの追い風は続くのか,ルノーは一体どうなるのか.決勝は8月6日.また回顧するのでよろしく!では.

追記:
勘違いされたら困るから書いておきますがデーモン・ヒルは私の好きなドライバーの一人です.悪魔なんて書いたけど.

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