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福祉と教育の制度

今回が最後.「福祉と教育の制度」についてまとめる.

  • 福祉と教育の制度
    • 福祉制度の転換
      • 戦後の福祉制度
        • 「障害者福祉法」は障害のある人を保護するための法律と位置付けられ,福祉サービスを利用する人を「援助の対象としての人間」と捉えてきた.
      • 社会福祉基礎構造改革
        • 平成12年(2000年)から高齢者に対し介護保険制度導入.
        • 平成15年(2003年)から障害者に支援費制度導入.
        • どちらの制度も福祉サービスを従来の措置制度(行政が行政処分によってサービス内容を決定する制度)から,利用制度(利用者が事業者と対等な関係に基づいてサービスを選択する制度)に以降したものである.
        • サービスの利用者(高齢者・障害者)に対して,能動的に情報を入手し,取捨選択することを求めている.
    • 障害のある人に関する制度と法律
      • 国民年金に加入している人(または20歳前に障害を持った人)が病気やケガにより障害を持った場合,障害基礎年金が支給される.
      • 知的障害・精神障害のある人もその程度に基づき年金が支給される.
      • 厚生年金保険や共済組合に加入している人については,障害厚生年金・障害共済年金が支給される.
      • 就労については「障害者の雇用の促進等に関する法律」に基づき,日本障害者雇用促進協会が設立され,雇用促進と職業安定にさまざまな活動を実施している.
      • 全国47都道府県に設置された障害者職業センターでは障害のある人に対し,職業能力・適性などの評価をはじめ,障害の種類や程度に応じた職業相談・指導,就職後のアフターケアを,事業者に対しては雇い入れ・配置などの雇用管理,作業施設の改善に関する相談・助言を行なっている
      • 「障害者の雇用の促進等に関する法律」では「障害者雇用率制度」が設けられ,常用労働者数が56人以上の民間企業は,1.8%以上(法定雇用率)の身体障害者もしくは知的障害者を雇用しなければならないとされている.
      • 「障害者の雇用の促進等に関する法律」では障害のある人を雇用した場合に事業所の施設改善や特別な機器の導入などに対し助成金が支払われる.
    • AT機器に関する法律・制度
      • 日本の法律・制度
        • 日常生活用具給付制度
          • 障害のある人のための福祉用具・支援技術に関わる用具の給付制度として,身体障害者福祉法,児童福祉法に基づいて日常生活用具の給付制度がある.
          • 日常生活用具給付制度の支援技術の対象品目としては,「テープレコーダー」「盲人用カナタイプライタ」「点字タイプライタ」「盲人用電話区」「盲人用体温計(音声式)」「盲人用秤(体重計)」「視覚障害者用拡大読書器」「点字図書」「聴覚障害者用通信装置」「文字放送デコーダ」「パーソナルコンピュータ」「携帯用会話補助装置」「重度障害者用意志伝達装置」「視覚障害者用ワードプロセッサ」などがある.
          • 給付対象となる障害や等級に関して明確な規定があり,貸与・給付・共同利用と提供方法もいくつかある.
          • 2002年4月より「ワードプロセッサ」に代わり「パーソナルコンピュータ」が給付対象になった.なお,「パーソナルコンピュータ」の給付限度額は118,500円であり,対象者は上肢障害2級以上または言語,上肢複合障害2級以上(文字を書くことが困難な方)となっている.
        • 交通バリアフリー法
          2001年11月に「高齢者・身体障害者等の公共交通機関を利用した円滑化の促進に関する法律(通称:交通バリアフリー法)」が成立した.同法では,新設の公共交通機関にエレベータやスロープの設置を義務付けたものである.
        • アクセシビリティ指針
          情報の利用に関して多くの人が利用できる機器の開発を促進する目的で,1998年10月に総務省(旧郵政省)が「障害者当電気通信設備アクセシビリティ指針」を,2000年6月の経済産業省(旧通商産業省)が「障害者・高齢者等情報処理機器アクセシビリティ指針」を告示している.
      • アメリカの法律・制度
        • ADA(障害のあるアメリカ人法)
          同法では,適切な配慮によって,あるいはそれによらずに,雇用にとって必要不可欠な職務を遂行できる能力を有している障害者の採用手続き・賃金・昇進・解雇・給与・職業訓練などの条件や恩恵に関する差別を禁止している.
        • リハビリテーション法508条
          同法では,連邦政府が購入する情報機器は障害者にアクセシブルなものでなければ調達してはならないとしている.
        • 通信法255条
          情報通信機器の設計・開発において,機器の機能やサービスが障害のあるユーザーに使えることを求め,設計段階において聞くことを要望するもの.
        • テクノロジー関連支援法(Technology-Related Assistance for Individuals with Disabilities Act)
          州政府と全国規模での支援技術の研究・開発や普及促進をさだめたもの.
        • 支援技術法(Assistive Technology Act)
          ATおよびサービスの供給により障害のある人々の生活の向上,コミュニティなどへの参加・関与.障害のない人との交流.障害のない人と同等機会の獲得実現などが目的.
      • 障害のある人の教育制度
        • 日本の教育制度
          • 障害のある子ども(約80,000人)は特殊教育養護学校で学んでいる.
          • 特殊教育養護学校は,知的障害・肢体不自由・病弱の子どもが学ぶ養護学校,視覚障害のある子どもが学ぶ盲学校,聴覚障害のある子どもが学ぶろう学校からなっている.
          • 1979年に養護学校が義務教育化された.
          • 近年,障害のある子どもを地元の学校で学ばせたいと考える親が増えてきており,小中学校の中に障害児学級が設置されている.
          • 普通学級に在籍し,統合教育(インテグレーション・インクルージョン)という形で学んでいる子どももいる.
        • アメリカの教育制度
          • 障害のある子どもの多くは統合教育で学んでいる.
          • IDEA(障害のある人の教育法)により障害のある子どもは個別教育プログラム(IEP)の立案が義務付けられる.
          • IDEAではIEPの中で支援技術の利用を考慮すべきとしている.
          • 教育の支援技術に対する関心が高まっている状況である.

    以上でとりあえずAT/AACに関する主だった内容は終了.今後は内容を若干変えて新たにAT/AACに関する内容をまとめたいと考えている.


    参考文献・サイト
    1. 福祉情報技術 II 生活を支援する技術編
      e-AT利用促進協会 監修
    2. 福祉情報技術 I 障害とテクノロジー編
      e-AT利用促進協会 監修
    3. 福祉情報技術コーディネーター認定試験
      e-AT利用促進協会 監修
    4. アダプティブテクノロジー ~コンピュータによる障害者支援技術~
      ジョゼフ・ラザーロ 著/安村通晃 監訳/島原信一・中村美代子・石田直子 訳
    5. こころWeb
      こころリソースブック編集会

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