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「きっと明日は」(ETV)再評価

いきなりであるが,私はNHK教育テレビ(ETV)マニアであった.今を去ること6年前,自分のサイトで実はこんなコラムを書いていたのだ(我ながら当時の文章は稚拙だ).小学校の夏休みには高校野球は見ないで,ETVでいろんな学年の教科を番組を見ていたのだ.だからこの頃はお昼の時間,高校野球がETVにやってくるのがなんだか嫌いだったのだ.あっ,池田高校が出場していたときは例外ね.

大学に入ってからは人形劇のサークルに入っていた関係もあり,余裕があればETVの人形劇やら道徳劇,乳幼児向け番組を見ては研究していた.研究ってのはふざけているのではなくって,自分で人形劇の脚本を書いたときに,できれば30分以内にまとめたかったのに,全然短くならなくって1時間超の劇にしてしまった経緯があったため参考にしていたんだよ.今ならその人形劇のいらないシーンをバッサリ切って面白いものにする自信は軽~く200%はあるんだけども.

ETVの各教科の番組は学校の授業時間に合わせられるため放送時間はたったの15分,オープニング・エンディングを考えると実質物語に使うことのできる時間は14分もないかもしれない.必ず人形劇や道徳劇をそれだけ時間内に収めなければならない.だから物語の基本形に忠実に作らないと訳の分からない話になってしまうのだ.物語には必ず2つのターニングポイントがあるというのはすぐ気がついた.「起承転結」では無く「序破急」というヤツである.基本的な物語をある一定時間内で収めるには「『序破急』を繰り出すタイミングによってきまる」ってことは,人形劇を辞めてから2年後に気が付いた,って遅すぎじゃん!

なんでこの記事を書いているかというと,実は今私の横で「きっと明日は」という1996年度に放映された小学校高学年向けの道徳ドラマのダビングを行なっているのだ.この映像を観るのは約5年振りだが,低予算ながら極めてよくできたドラマであることに改めて驚かされた.

全話のビデオを持っている訳ではないが,各話のつくりはしっかりしており,小学校高学年なら十分に理解できる話である.が,道徳の番組だけに何を考えるものか内容がついて来なければならない.その点もクリアしている.というか大人が考えても答えの見つからない問題,例えば地方の開発・夫婦の離婚などが取り上げられているのが見逃せない.個人的には第7回「若武者の願い」が非常にチープな映像ながらストーリーは重厚でお気に入りである(後述するがこの回のみお決まりのお姉ちゃんの歌は無し,エンディングの歌も差替で15分をフルに使用した力作!).また,毎回お決まりのネタ(主人公のお姉ちゃんがいろいろなところで豆カラ片手にテーマソングを歌う)を仕込んでおいて,最終話の最後の最後でカーテンコール的に爆発させる,といったにくい伏線があったり,子どもの演技が若干気になる程度で30歳となった今でも楽しめる内容であった.

この翌年の「虹色定期便(97年度版)」もかなり面白い道徳ドラマなのだが,今改めて見てみると若干ネタ(ETV道徳ドラマ史上多分初のSF特撮モノ,オープニングでは驚きの「爆破」シーン!がある)に走りすぎて「道徳の番組」である点が若干ぼやけている気がする.「道徳」という点を考えず「低予算の子ども向けドラマ」として観ればそれなりに楽しめるのだが….余談だが,この「虹色定期便」(原作名「プロジェクト・エデン」)についてはマニアの間でかなり盛り上がり,番組の音楽担当者が通販でサントラCDを配布するという,かつてETVでこんなことがあっただろうか,というところまでヒートアップした作品だった.え,私ですか,もちろんサントラ持ってますよ.「きっと明日は」のお姉ちゃんの歌がボーナストラックに入っているので,それだけでもおなか一杯です:).興味のある方,ググった検索結果は次のとおりなので是非とも各サイトに行ってみて欲しい.「虹色定期便 プロジェクト・エデン」「虹色定期便 97年版」当時の「熱いもの」を感じることができるハズである.

今ETVってどうなってるのかな,とちょっとだけ気にしつつ,おしまい.

追記:
この放送を学校で見ていた世代ってもう18~9歳なのね.私が人形劇で公演をしていた頃の子どもは成人しているし.時の立つのは…ねぇ.

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