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新OSと情報福祉用具

先だってマイクロソフト社より次期WindowsOSのWindowsVista(コード名:Longhorn)のβ1版が開発者向けにリリースされた.いつも新しいOSがリリースされることになると,問題になってくるものとして以前のOSで使用したいたソフトウェアの互換性が挙げられる.パソコンの関連する福祉用具(入力支援機器・スクリーンリーダー・意志伝達装置等々)にとっても例外ではない,というかむしろその影響は非常に大きい.

近年のバージョンアップには次のようなものが挙げられるが,その際どのような問題があったかを振り返ってみたい.なお,私が肢体不自由の方向けの商品に関する仕事をすることが多いのでそれに関する内容が多いことをご了承頂きたい.

  • Windows95発売当時
    16ビットOSであるWindows3.1からのバージョンアップ.基本的には32ビット対応OSのWindows95(異論はあるがこう書いておく)にWindows3.1用の入力支援ソフトをWindows95にインストールすると正常に動作しない場合があった.
  • Windows98/Me発売当時
    このときは大きく仕様が変わっていなかったっから影響は少なかったと思う.
  • WindowsXP発売当時
    このときが凄かった.まったく構造の違うOS(今では基本的に1つにまとまっているが過去には「9x系」と「NT系」があった.WindowsNT4.0,2000,XPは「NT系」)だったから,動かない機器はでるは,ソフトはフリーズするわで大騒ぎ.きちんと動作するものがでるまではWindows98SEあたりを使ってつないでいたような感じだった.
  • MacOS X発売当時
    これもWindowsXPのときと良く似た感じ.従来のOSからBSD(UNIX)系のOSに変わったから.私の会社ではMacを扱うことは少ないので憶測であるが,入力支援機器についてはかなり苦労した業者さんが多かったみたい.なぜか「MacOS 9」「MacOS X」のモードを切り替えるような機器もあった.
  • レガシーフリーPCが主流になってきた頃
    USBが注目され始めたのは初代iMacからという認識を私はもっているのだが,皆さんはいかがだろうか.この初代iMac当時は付いていて当たり前と考えられていたフロッピーディスクドライブが無い,キーボードはUSBにつなぐためADBポートが無い,SCSIのポートが無い等々,非常に「レガシーフリー」であることが話題になった.
    それから数年後私が就職した当時(1999~2000年頃)も福祉系のソフトウェアはフロッピーで供給されるものがあったし,USBを使う福祉用具は少なく,仕方なくUSB→PS2変換ケーブルやUSB→ADB変換ケーブルを使用しなくてはならない状態になったことがあった.福祉系のソフトウェアはもちろんきちんと開発されているが,通常の使用方法と違う動作をするものが多いため,どうしてもフリーズ等のトラブルが出てしまうことがある.そんなところに変換ケーブルをかまさなければならない,ということはどのようになってしまうか…あえて何も書くまい.

とまぁ,このようなことが追いかけっこのような状態で続いていく訳である.もちろん,WindowsVistaの発売開始に向け情報福祉用具も開発されていくであろうが,今回も同様のことが繰り返されないか,注意していきたいと思う.

この記事の最後にWindowsXP発売開始当時に自分のサイトで書いたコラムの一部を引用したい.


ここまで読んだ方にはお分かりであろう.MacOS Xと同様にWindowsXPに対しても良い印象は抱かないのである.まぁ,このような変革期のOS(WindowsはNTベースにMacOSはUNIXベースに)にあたっては若干の混乱は避けられないもの,と言われてしまえばそれまでなのであるが,なんとか代替措置は設けることが出来なかったのか?

特に福祉関連の商品の開発速度と一般ソフト,OSの開発速度は全く違うのである.日本ではMSXが現役でがんばっていたり,アメリカではAppleIIが教育現場で未だに使用されていることからも明らかなことなのである.なぜ,そのようなことを考慮に入れた開発ができないのかわたしには良く分からない.マイクロソフトに言わせるときっと「XPには9x互換モードがあるからそれを使えば良いじゃないか」というに違いないし,MaxOS Xに関しても「クラシック環境使えば良いじゃん」といったところなのだろうが,はっきり言おう.福祉関係の,特に入力支援機器なんてのは非常にシビアなもんであって,9x互換モードであろうが,クラシック環境であろうが使用したところで正常に動作はしないものがほとんどある.特に入力支援機器のインターフェースは古いものが使われてしまっている(PS/2とかADB)が使われていることが多いため動作しないケースがほとんどなのである!特にMacOS Xが悲惨で,ADBが無くなってなんとかADB機器を使用したいという方のために作られたiMate(USB→ADB変換ケーブル)でしのいでいたが,変換コネクタがMacOS Xに対応できずアウトとなってしまっているのが現状である.まぁこれから「ゆっくりと」USBの入力支援機器は序々にできているからこれができれば少しは改善されるであろうが.

このような過渡期において取り残されるのは結局特殊な装置を使ってパソコンの操作を行なっている方(主に障害のある方であるが,それに限らずDTPやCAD/CAMを仕事にしてる方)であり,高齢者なんかはその変化についていけない,これは果たして進歩なのか?新しいものと古いものの間で私はフト思うのだ.

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