« ケータイ・ブロードバンド時代のネチケットから… | トップページ | 嗚呼,アーキテクチュアよ,君はいずこへ »

鉄壁のトライアングル

私のお部屋で今かかっている音楽は大好きな“CREAM”です.ってことでコラム書こうかと思った次第.今アイスクリーム食べながらこの文章書いてるし.あっ!CREAMって綴りはアイスクリームと同じだけど英和事典を引いてみましょう.「精選したもの,精髄」って意味が小さく載ってるでしょ.それがこのバンド名の由来だから,そこ,覚えておくように!

ところでCREAMというと「あぁ,クラプトンのいたバンドでしょ」程度にしか思っていない方,結構多くいません?実はさ,そんな単純なバンドじゃないのだよ,CREAMというバンドは.

私,音楽のことこれだけコラムにかいときながら実はあんまり詳しくないからCREAMが如何にすごいすごいスーパーバンドであったかってのは巧く説明できないのよ.ただCREAM加入以前にエリック・クラプトンがYardbirdsってバンドにいたということは知ってるぞ.あとクラプトン脱退後Yardbirdsに加入したのがジェフ・ベックで,そのあとに加入したのがジミー・ペイジだって事ぐらいは知ってるわ.しかし一時的にでもベックとペイジがツインリードで同じバンドに居たっちゅうのもすんごい話ですよね.

だめじゃん,だから先にクラプトンのこと書いちゃうと「CREAMはクラプトンのバンド」みたいに思われてしまうから.違うのよ.実はCREAMのすさまじい点は以下に列挙してみたいと思います.

  • ベーシストのジャック・ブルースとドラマーのジンジャー・ベイカー(通称生姜焼き)はすでにジャズの世界では比較的知られていた人物であったし,以前は「グレアム・ボンド・オーガニゼーション」ちうバンドでメンバー同士だった.この2人実は公私でいろいろ複雑なことが多く合ったらしく,クリーム結成をベイカーと模索していたときにクラプトンが「ジャック・ブルースをベースにしよう!」と提案したときに生姜焼きさんは激しく抵抗した,というのは結構有名な話らしい….
  • ま,過去のことは流しておいてということでなんとかメンバーの3人が決まった訳だけど,この3人ってのがポイント.はいここ重要!当時のロックの世界において3ピースのバンドってのはほとんど存在してなかったのね.これがCREAMの革新性その1.
  • で,3人で何をするのかっていうとスタジオアルバムではプロデューサーのパパラルディのいうとおりそれなりにポップな音楽をやっていた訳だけど….真骨頂はライブにあり!例えば「Spoonful」なんてブルースの名曲のカヴァーをやってるわけだけどスタジオ版は4分程度な訳ですが,ライブになるとあんた!なんでかこの曲が15分くらいになっちゃうのよ,ひたすら間奏の間は果てし合いのような合戦が繰り広げられるのよ.実際にライブ版一回聴いてみ.まだ続くのか~と思っていた後に最初のリフの部分が聴こえてきたらホントほっとするから.ちなみによく車のCMで使われる「Crossroad」もブルーズのカヴァーだけど,あの有名なバージョンはライブ版なのよ.1回目の間奏はまぁなんとか演奏は出来るかな(ちゃんとまとまっているかどうかは別にして)と思うんだけど,2回目の間奏なんかドラムとベースのリズムは違うし,ベースとギターのコードは違うしでもうぐちゃぐちゃなんだけどちゃんと元の曲に戻ってしまうから不思議だよね.一回ね,ちょっとしたおふざけで社会人になってからとあるバンドのセッションでやってみたのよ「Crossroad」.2個目の間奏で見事に空中分解しました….
  • つまるところ前の項で何が画期的なのかっていうと型にはまったポップソングの世界にフリージャズの要素を持ってきてアドリブの応酬というのをやり始めたバンドな訳だ,CREAMは(この行だけで済むことなのに…).これがCREAMの革新性その2.
  • 「ロックは大音響」って概念を作り出したのもCREAMね.THE WHOもでかい音出してた訳だけど,奴らはPAとかはあんまり関係なしでひたすらアンプの音量ブチ上げて機材ブチ壊してたわけだからちょっと違うのよ.CREAMの場合は,最新鋭のPA技術を取り入れての大音量だから.あっ,ジャック・ブルースとジョン・エントウィッスルのベースはギターなんやらベースなんやら分からんってのはよく似たところか….PAを使った大音響ってのがCREAMの革新性その3.
  • 実はCREAMの活動期間ってのは人間関係の問題なんかもあって1966~68年っていう,たった「2年間」な訳だけど,先ほど書いた3つの革新性ってのはもちろん以後のバンドに引き継がれていくわけね.ちなみにこれが「ハードロック,ヘヴィーメタルの源流はCREAMだ」説を唱えている人のポイントとなっている訳.
  • クリーム亡き後音楽シーンがどう変わって行ったかを考えてみよう.クリームの作った大音量のハードロックスタイルでロックンロールを演奏していたのが第1期のジェフ・ベック・グループだったのね.一方,Yardbirds解散(乗取り)後“New Yardbirds”の結成を目論んでいたのがジミー・ペイジであり,結果的にそれがLed Zeppelinになるわけだけど,彼らの音楽スタイル(初期はブルーズのハードロック化,中後期は様々なスタイルを取り込んだ「広意義な」ハードロック)を行なった訳である.
  • これは余談であるが,ジミー・ペイジがLed Zeppelinでやっていたことは第1期JBGでジェフ・ベックがやろうとしたことのパクリという説もあるらしい.事実,体調不良で表舞台から一時身を引いていたベックはZepのファーストを聴いたときに「パクリだ!」と叫んだらしい,というのはW県のOさんの情報.

ここまで書いてやっと気付いた.これ全然箇条書きになってないじゃん!いつもの段落形式の最初に・を書いただけですね,いや失礼失礼.CREAMの面白いところは超ハイレベルなところでのミュージシャンのエゴとエゴとエゴのぶつかり合いが音楽に反映されているところかなと思う.だからさ,クラプトンも凄いんだけど,もっと凄いのはベース対ドラムの強烈バトルに醍醐味を感じてしまうのだよ,わたしは.以上,適当にまとめてみたCREAM報告書でした.

余談
W県のOさんと一致する見解なんだけど,「ギタリスト」としてのクラプトンはCREAMで終わっていると思う.その後はどっちかというと確かにギターも弾いているんだけど歌がメインになっていくじゃない.「シンガー」クラプトンであり,「ライター」クラプトンがCREAM以降のクラプトンだと思う.いい悪いは別にしてミュージシャンとしての成長というか変化ってのがクラプトンの魅力よね.ってとこで!

|

« ケータイ・ブロードバンド時代のネチケットから… | トップページ | 嗚呼,アーキテクチュアよ,君はいずこへ »

音楽」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/99678/48047631

この記事へのトラックバック一覧です: 鉄壁のトライアングル:

« ケータイ・ブロードバンド時代のネチケットから… | トップページ | 嗚呼,アーキテクチュアよ,君はいずこへ »