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難物小説

今うつのため心療内科に通ってるわけですが,こっぱずかしゅうて先生に言ってないことがあるんですよ.実は私,あの夢野久作の奇書「ドグラ・マグラ」を楽しく読破させて頂いておりました.まさか,この本読んだからうつになったんじゃ…ないよなぁ?多分….

実は学生時代,悪友に「ドグラ・マグラ」の映画は見せられた訳.で,原作本をちょいと読みたくなって思わず梅田のジュンク堂で買っちゃったんですよ.怖かったね.だって「これを読む者は一度は精神に異常をきたす…」なんてことが裏表紙に載ってるんだもん.まぁ,ホラー映画なんかでもこういう脅し文句がのってたりするから,あんまし気にしてはなかったんだけどね.

でも読んでみてびっくりした.映画は映画でカルトムービー的によく出来てたとは思う.今は亡き桂枝雀師匠演じる正木教授はすごくはまってたし,松田洋次も精神的なナイーブさがよく出ていた.結構な佳作じゃないかと「先に映画を観た」段階では思っていた

ところが,原作はその上のまた上を行く凄まじさだったんだなぁ,これが.映画には書かれていない部分の濃いこと濃いこと.特に終盤明かされるMとWの争いをそこから起こる大どんでん返しにはびっくりした.正直,ほんと自分というものの存在のあやうさみたいなものを感じたね.

裏表紙には「エログロナンセンスの極」みたいなことが書かれていたけど,そんなもんじゃない.自分という存在への恐怖,科学者と科学者のぶつかりあい,そしてなんといっても異様なまでの密度の濃さ.そんなものを感じました.

例によって内容には一切触れません.映画から観るもよし,本から入るもよし.自分でその恐怖感,倫理観,自分の存在の確認,そんなもののために一度読んでみて下さいな.

注意とお詫び
先日,W県のOさん(内科医)のところにお見舞いにいったところ,現実問題こういった小説などで精神に異常をきたす可能性は否定できないそうです.例えばピンク・フロイドの「狂気」があれほどロングヒットした理由は,ドラッグをキメたときにより効果的にする訳だったのよね.そういうことを考えると,映画にしても,テレビ,音楽,演劇,小説などなど,いかなる表現においても気をつけな結構ヤバイということになります.昨今流行っている「サイコホラー物」のドラマや映画も精神的に弱ってる方は,なるべくなら観ない方が無難らしいです.とりあえず注意を促す意味と自分の無知をお詫び申し上げます.最終的には自己判断で観るかどうかを決めればいいのでそのあたりは皆様におまかせいたします.とりあえず…

さっきまでのが実は23日に書いたところなんです.今日病院行ったときに先生に聞いてみました.その回答は
「まぁ,現実と虚構がきちんと区別できてれば影響はありません.だからyas-shiさんが『ドグラ・マグラ』を読んでおかしくなったってことは無いです(キッパリ).ただ今後バーチャルリアリティの世界が広がってくるとどうなるか分りませんけどねぇ.」
ってことは裏を返すと現実と虚構を区別できない奴の場合思いっきり影響しちゃうってぇことじゃないの,この回答って.それってヤバイんじゃないのなんて感じましたわ.あと,精神系が専門の先生って夢野久作が結構好きみたいね.話のなかで「『少女地獄』読みましてね,あれ時代背景とか書かれてて面白いんですよ」などとおっしゃっておりました.

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