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大英帝国的空飛大馬鹿曲芸団

今年(1998年)の9月,NHKの治外法権枠とされる金曜深夜24時30分(註:「Mr.ビーン」の枠)で,実に30年近く前に製作されたコメディ番組が,新番組として放映されたのでありました.その番組こそ,それまでのコメディの流れを変化させ,今なお多くのTV番組,映画,舞台,果ては音楽までも影響を与えている「空飛ぶモンティ・パイソン -Monty Python's Flying Circus-」なのであります.見た人,いるかなぁ?

知らない人のためにちょっと説明を….モンティ・パイソンはイギリスの6人組コメディグループです.メンバーを紹介すると(()内はハマリ役),イギリスの学生劇団,「ケンブリッジ・フットライツ」出身のグレアム・チャップマン(検閲する軍人がはまり役),ジョン・クリース(シリーウォーク!),エリック・アイドル(この~ちょんちょん),「オックスフォード・レビュー」出身のテリー・ジョーンズ(裸のオルガン弾き),マイケル・ペリン(ガンビーさん!!),そしてアニメーターとして参加した唯一のアメリカ人,今では映画監督として有名なテリー・ギリアムの6人です.で,この6人が結集して制作され,1969年から英BBCで放映されたのが「空飛ぶモンティ・パイソン -Monty Python's Flying Circus-」なのです.

さて,ではモンティ・パイソンの魅力とは何なんでしょう?それは簡単には語れません.ガンビーのネタに見られるように労働者階級の連中をバカにしたかと思えば,上流階級馬鹿決定レースのように攻撃の対象は選ばないし.議論部屋に見られるように知的でスタイリッシュな笑いを提供したかと思えば,突然人が爆発したり,意味もなく主婦がサルトルに会いに行くといったシュールな笑いもあるし,かと思えば,突然コミックソングが始まってみたり,で,あのシュールの極みともいえるギリアムのアニメがあるし….

結局のところ,モンティ・パイソンの魅力とは,「馬鹿」ってことでしょうね.くだらないこと,人が眉を顰めるようなこと,子どもじみたことをオックスフォードやケンブリッジ出身のいい大人たちが一生懸命考え,制作し,演じるわけだ.しかもそれば英国の国営放送が放送するという.これを馬鹿と言わずになんと言おう!馬鹿もやるところまで徹底的にやったってのがモンティ・パイソン映画「モンティ・パイソン 人生狂騒曲 -Monty Python's The Meaning of Life-」の序盤に収録されているミュージカル“すべての精子は偉大なり”(!)でしょう.馬鹿もやるところまでやると気持ちいいもんです.

切れ間なくテンポ良く進むスケッチ群,斬新なアイデア,安易なオチを求めず見る者の感性が試される,30年たった今となってもなお新しい.それが「モンティ・パイソン」なのです.今のお笑いに飽きた方にお薦めですし,そうでない方にはその笑いのルーツを探る意味でもお薦めですね.またNHKさん,放送して下さい!お願いしますよ!!

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